建築
上勝町の八重地(やえぢ)集落に、およそ330年前の貞享3(1685)年に建てられた民家があります。
国の重要文化財に指定されている田中家住宅は「上勝町の法隆寺」。
世界最古の木造建築のように、町では最古、徳島県でも2番めに古い住宅です。
地域の山で育った木を伐り出し、地域の気候・風土に合わせて、地域の知恵と技術で建てた家は、300年を経たいまも家族の暮らしを支えています。
もくさんは上勝町に受け継がれた建築の伝統を受け継ぎ、新しい知見を加えて未来に伝え、持続可能な地域づくりに貢献したいと考えています。
土木
もくさんは、私たちの暮らしを守る土木構造物の材料を、できるだけ土木、つまり土と木に代表される地域で入手可能な自然素材に変えていきたいと考えています。そのため、土木資材であるKMブロックを開発し、道路の擁壁、河川や港湾、公園などさまざまな社会基盤の整備に木材を利用する努力を続けてきました。
木材の土木構造物は、風雨などの自然から人の営みを守りながらも、自然と人とを結ぶ潤いをもたらします。また、木材の利用は、森林保全や地球温暖化防止を通して間接的に私たちの暮らしを守る役割を果たします。
木工製品
石や鉄などの素材と較べて造作が容易な木材は、さまざまに姿を変えて、第二の人生を生きます。もくさんでも、木の可能性を広げるために、数多くの木工製品を生み出してきました。その挑戦はいまも続いています。
そのひとつに、葉っぱビジネス、いろどりをイメージした「葉っぱのテーブル」があります。多くの木々がひとつの森をつくるように、さまざまな樹種、異なる木目を組み合わせて再現した一枚の葉。ミーティングテーブルにもダイニングテーブルにもなる多目的テーブルは、みんなの話がはずむテーブルです。
エネルギー
上勝町は、木質バイオマスのエネルギー利用を推進しています。その取り組みのなかで、もくさんは木質チップと薪を製造・販売する役割を担っています。
製材端材や未利用間伐材を加工したチップは、月ケ谷温泉の加温、給湯や暖房に利用されています。化石燃料から木質チップに転換することによって、年間約1,000万円の燃料費と200万tの二酸化炭素を削減する効果を上げています。一方、十分に乾燥させた広葉樹の薪は、薪ストープの燃料として利用されています。もくさんでも販売していますので、お気軽にお立ち寄りください。